(コンサート記録)新演奏家協会主催 名曲煌めきコンサート 5/12

名曲煌めきコンサート終演しました。

長崎に戻ってきてから1年立ちますが演奏会の記録をHPには全く残していなかったので、これから記録していきたいと思っています。

FacebookとInstagramの方に今までの演奏会情報ありますので、ご興味ある方はページ下部プロフィールのリンクから覗いてみてください。よかったらフォローもよろしくお願いします。

長崎県新演奏家協会 歌と器楽

長崎県新演奏家協会は長崎県新人演奏会に出演した方を中心に構成されています。歌と器楽のメンバーが在籍しているのは、長崎県では珍しい音楽組織です。

会員の皆様、大変上手で一緒に演奏するのはとても楽しく勉強になります。

今回は女声合唱と少人数オーケストラで2曲。

・フォーレの小ミサ曲 ・海うたメドレー「海百景」

そして歌のソロや器楽のアンサンブルで数曲という幅広いプログラムでした。こういったプログラムは新演奏家協会ならではです。合唱とオーケストラでの伴奏は相性が良く、色彩豊かに楽しめます。

来年もおそらくまた合唱とオーケストラでの演奏会があると思うので、その際はぜひ聴いてみてください。

サン=サーンスの器楽曲

今回の演奏会では、サン=サーンスの器楽アンサンブルの作品を2曲演奏したのでそのことを書こうと思います。

タランテラ Op.6

フルート、クラリネット、ピアノの3重奏です。「タランテラ」という曲名から、なにか連想しませんでしたか?

タランテラは舞曲の一種ですが、その語源はイタリアの港町タラントからとられています。そして町名の語源となったのが毒グモ「タランチュラ」なんです。

その毒を身体から抜くために踊り続けなければいけないというような話もあり、その話を表すかのようにタランテラは急速なテンポで常に動き続けるような曲調のものが多いです。

この曲も最後のほうはかなり急速に技巧的なパッセージも出てきてとてもかっこよく終わります。

フルートとクラリネットの名手、エマニュエル・パユとポール・メイエの演奏がYoutubeにあったのでよかったら聴いてみてください。ピアノもエリック・ル・サージュという奏者で室内楽の名手です。

フランスの黄金トリオです。

デンマークとロシアの民謡によるカプリス Op.79

さきほどのタランテラは3重奏でしたが、この曲は4重奏です。本来はフルート、オーボエ、クラリネット、ピアノの編成ですが今回はオーボエのパートをフルートに変更してフルート2本とクラリネット、ピアノで演奏しました。

とても爽やかな明るさもあり、時折民族的なメロディやリズムも顔を出してきてとても面白い曲でした。「カプリス」というのは直訳すると「奇想曲」。気まぐれという意味も持ち、クラシックの中では比較的自由な形式で書かれた曲になります。

民族的なメロディって単純に明るい暗いとは言えないものがあって好きです。この曲は後半にゆったりと美しいクラリネットのソロがあります。ここの吹き方がなかなか難しかったです。

サン=サーンスは最晩年にクラリネットのソナタを1曲書いています。それもまた名曲で、人生を振り返ってかいたような曲と言われることもあります。今回の曲はサン=サーンスがまだ若いときの作品で、晩年のソナタとの違いも感じられたのも面白かったですね。いつかソナタも全楽章、吹く機会を作れたらなと思っています。

投稿者プロフィール

村畑幸得 Murahata Kotoku
村畑幸得 Murahata Kotokuクラリネット奏者
長崎県佐世保市在住 クラリネット奏者。
国立音楽大学卒業、現在長崎県内を中心に演奏やレッスンの活動中。
アルカスSASEBOジュニアオーケストラ講師。